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スルガ銀行と特定の不動産業者の癒着こそ問題

反社会勢力との取引はなかったのか?ニュースの会見からは見えざる裏の側面

 2018年9月7日金曜日、スルガ銀行の不正融資問題をニュースでご覧になった方も多いはずです。不正融資問題に揺れるスルガ銀行の第三者委員会(委員長:中村直人弁護士)は調査報告書を公表。審査書類の改ざんや偽装に多くの行員が関与していたことを認定した上で、岡野光喜代表取締役会長(7日付で辞任)ら一部役員の善管注意義務違反を認定したとする内容が報道された。シェアハウスをめぐるスルガ銀行の不正融資問題は経営陣の総退陣に発展して結局今回は、新社長に就任したばかりの有国三知男(ありくに・みちお)氏(52)らが記者会見に応じた。
報道によると、第三者委員会の調査結果は同行の企業体制を指摘し「無責任営業推進態勢」と断罪した。第三者委員会の調査結果を受けて、有国三知男(ありくに・みちお)新社長らは「真摯(しんし)に反省し、企業風土を変えなければならない」と信用回復への決意を述べたにとどまるだけのもので終わったという他はない。  また社長就任の挨拶としての記者会見では「一連の問題が起きて以降、どうしてこうなったのか大いに反省している。役職員一同で新しいスルガ銀行をつくらなければならないという使命感を持って、社長を引き受けた」というのであるが、どうしてこうなったのか整理がつかないようであれば今後の展望はなく、単なる役員の穴埋めとしかいいようがない。  巨額の不正融資が組織的だと認定され、新社長は「なぜこういうことが起きてしまったのか、重く受け止めなければいけない。一つは組織風土・企業文化が大きな要素だ。パワハラの話もある。不健全な企業文化の中で営業活動をするとこうなってしまう。職場環境を正常化させることから始めたい。企業文化としてはトップダウンが多かったので、決別しなければならない」などと、この期に及んで原因を暗にスルガ銀行の体質にあるとでもいうのか一番その原因を熟知している新社長の答弁だけに原因をすり替えるような発言であると思えた。一応は重く受け止めているとのことであるが、単に経営陣総退陣という事態を重く受け止めているだけのことではないかと感じた人は少なくないであろう。なぜならこれだけの重大な事件を引き起こしたのに、余裕すら感じられるのは、第三者委員会が「報告に上げない何か」が表に出ないからではないか。  そもそも第三者委員会の報告書では、シェアハウスを含む個人の不動産関連投資等に特化した「パーソナル・バンク」への業績依存により、審査が機能しなかったとする調査結果であるが、こういったことは想定外であるはずがない。むしろ起こりうることとして監査機能を一番働かせなければならないところである。  特にシェアハウス向け融資では、スルガの一部行員と不動産業者の担当者に癒着があったのも事実であれば、癒着に関与して行員と不動産業者の担当者の名前を公表すべきである。  さらに当該不動産業者を取引停止にしても、その不動産業者の担当者が別法人を設立して、ほかの不動産業者へ転籍し、「姿形を変えてスルガ銀行の前に現れてくる、いたちごっこの様相を呈してしまった」と結論付けたのでは意味がない。
こうした状況は、「過大な業績目標の設定と達成のための過度なプレッシャー」が背景にあるとした点にこそ問題があるのであり、重要なことは、スルガ銀行の体質ではなく、意図して銀行と表に出てこない不動産会社のオナーの癒着を暴くところに焦点を向けるべきである。
スルガ銀行の営業目標は、現場の意見を聴取しないトップダウン方式で作成され、現場の実態が勘案されない営業ノルマになっていたというが、このような営業目標は巷にあることで、むしろスルガ銀行と表に出てこない不動産業者の本当の代表者との取引が、スルガ銀行の体質にすり替えられているのではないのかが問題である。

 


サブリース被害/事件はこうやって起きた/Sさんの場合

不動産会社が保有する個人情報流出源は?

28年の9月頃、一本の電話がありました。電話してきた相手は「もしもし、Sさんですか?××にマンションをお持ちですよね。5件もあるんですか?それは採算とれていますか?アパートをもう一棟たててみませんか?」などとSさんはサブリース契約を前提に購入したマンション5件の収支を聞いてきた。そしてSさんはわずか1千万円程度の価格しかないこの物件を1億3千万円で購入することになるとは、この時考えもしなかった。


(下の広告がその時のビラです)



サブリース対象物件のビラ

 
Sさんに、事件の詳しい内容を聞きてみた。  そもそものきっかけである電話をかけてきたのは不動産会社Tの営業マンらしいO(以下「O」という。)という男であった。Oから「いい提案をしたいので、お会いしたい」と言ってきた。Sさんは「物件を買ってくれとかいう話ならお断りしたい」と回答したところ、「マイナスがなくなるいい提案です」とうまくごまかされて、会うことになってしまった。一週間後に、地元のファミリーレストランで会い、現状の物件の収支の詳細を話したところ、Oの提案として上記の「高島平のシャエアハウス」のパンフレットを差し出した。Sさんは当然物件など買う気はないので断りました。するとOは数値上でゴタゴタ言い始め、現物件のマイナスも穴埋めできるのでいい提案だと勧めてきました。  それでもSさんは買う気はないので断り続けたが、しつこく言い寄られ5~6時間話しているうちに折れてしまい、購入することになってしまった。Oはファミリーレストランの近くにあるコンビニセブンイレブンでSさんの免許証のコピーをしました。  しかし、考えているうちに不安になり、一週間後、電話で購入を断る話をしたが、Oは怒った口調でもう一度よく話をしましょうと言ってきました。私は、物件を買う気はないので会う必要はないと言いましたが、しぶしぶ会うことになってしまった。
 Oと会うのはこれで2回目である。会って話をしましたが、前回同様5~6時間のうちに折れて物件を買うような流れになってしまった。 その後、また考えているうちに、やはりこの年齢で1億円の債務を抱えるのは怖いと思い、再三断りの電話を入れた。
すでにOに初めて会ってから2,3週間たっていた。 当然のごとくOは、怒った口調で「誰に辞めろと言われたんですか?」と、言い寄ってきた。それでまた会うことになってしまった。
これでOと会うのは3回目である。5~6時間話し合いをし、これまでと同様にSさんは折れて、シェアハウス物件の話を進めることになった。  ファミリーレストランで、お昼過ぎから夜の8時頃まで「やる」「やらない」「再び会う」などと話をして強引に説得され続け根負けした。  ここまでダラダラと書いてきたが、つまるところ「SさんはOと会っては購入を決め、断ってはOと会う」ことを3回も繰り返してきた。会うたびに顧客であるSさんはOに怒鳴られていたのである。
 そして平成29年2月、Sさんは土地融資を受けるためOと共に、スルガ銀行たまプラザ支店に出向いた。その時、高島平物件の不動産会社Fの担当が2名とOと同じ不動産会社Tの社員が来ていた。スルガ銀行担当者は「いがり氏」という方で、それぞれ説明を受けSさんは書類に記入した。なおスルガ銀行での手続きが終わってから、SさんはOから「常陽銀行のSさん名義の口座に200万円振り込まれますので、そのお金をスルガ銀行の支払いに充ててください」と言われた。
その後、平成29年5月に再びSさんは建物融資を受けるためOと共にスルガ銀行たまプラザ支店へ出向いた。その時ビラにある高島平物件の販売会社である不動産会社Fの担当者が来ていた。
スルガ銀行たまプラザ支店に入る前に、不動産会社Fの担当者が「サブリースの全額を払えないかもしれない」と言い出した。その理由を聞くと、今年に入り、周りのシェアハウスの賃料が暴落していること、スルガ銀行からSさんの融資を断られたとHが言っていた。しかし、予定通りスルガ銀行に行き、担当者いがり氏の説明を受けた。  建物融資書類に記入する際に先ほどの不動産会社Fの担当者の話で不安になり、ためらったが、「Sさんがサインしてくれないと動きようがないです。全額払えるように頑張ります」と言われ書類にサインしてしまいました。
結局Sさんに対して高島平不動産の販売会社でありサブリース会社であるFはからの賃料は1回しか振り込まれておらず、それどころか今年(平成30年)3月にFはSさんに対して突然サブリース契約を解約したいといってきました。SさんはOに報告したところ「やっぱりね」と言った。Oは解約書を見たいというので、Oに送付した。その後Oが「今後どうするか相談しましょう」というので2回ほど会って話した。そのうちにFとTとの話し合いがあったのかどうかはわからないが、高島平の物件の管理をFからTが請け負うとして、月額28万円のサブリース契約をすることになった。
28万円では、スルガ銀行に対する支払い額46万円には程遠く迷っていた。そのうち私のこの状態がスルガ銀行にわかったのか、スルガ銀行から「一度話しましょう」と連絡があった。
話し合い当日、SさんはOとスルガ銀行渋谷支店に出向きました。Sさんは担当の融資マネージャーを名乗るXと話をして、金利を下げてもらうようお願いしたが、金利を下げるのは無理なようなことを言っていた。全く何のためにスルガ銀行渋谷支店に行ったのかわかりません。帰りにOが働いているTに出向き、TのIという方と面談しました。Iからは「いっそうのこと破産したら?」と案を出され、Oの知り合いの法律事務所に行きましたが、そこの弁護士がSさんの話を聞いて不動産専門で借金問題に強い法律事務所ロイヤーズロイヤーズに相談することを提案してくれ現在に至っています。
法律事務所ロイヤーズロイヤーズでは、Sさんとスルガ銀行との契約は「無効」と考えています。しかしスルガ銀行から、与信審査に係る書類の開示を拒否され、金融庁に協力をお願いしています。金融庁の協力如何にもよりますが、当事務所の開示請求に応じた文書を保有しているはずですし、いずれにせよスルガ銀行に対して「契約無効」で返済はしない方針でいます。一方サブリース会社に対して責任を追及し、徹底してSさんに借金が残らないように全力を挙げているところです。

 

サブリース会社からの賃料未納

銀行ローン返済とサブリース会社の賃料滞納問題 その解決にも逃せない不動産会社の勧誘

サブリース会社から入金されるはずの賃料がストップしたら・・・?ぞっとするような話ですが、すでに1億円、いやそれ以上の1棟だけアパートを銀行から融資を受けて建ててしまった方にとっては、なんとも「こんなはずではなかった」ではすまされない話しです。
ご相談に来られる方の一番の関心事は、サブリース会社から入金されるべき賃料の回収。しかし目の前の問題に振り回されているだけでは解決できません。解決のためには「本質的な問題」すなわち、不動産会社からの勧誘に問題がないかが重要になってきます。つまり銀行との契約が「無効」になるような要因があるのかないのかです。

東京都内在住のAさんは、すでに滞納額が8か月分を超えて相談に来ました。
サブリース契約会社から、賃料が入金されないのです。
まずは回収ということになりますが、実は同時に調査することがあります。
サブリース契約の会社と不動産販売会社が同じか、担当者は販売後、同じ会社にいるのか。担当者がほかの不動産会社に移籍してないか?サブリース会社の関連会社とその担当者の行方、そして融資会社(銀行が主ですが。スルガ銀行以外にもあります)の担当者との関係です。サブリース契約を打ち切って自分で管理するといっても自分が勤め人であれば大変な手間です。しかも修繕費などの将来負担しなければならない費用を計算しなければなりません。そういったことを同時に視野に入れながら、「契約無効」を勝ち取れるかどうかを本丸にして進めることになります。
つづく